株式会社 ホープ宗林は、健康で質の良い松阪牛を長年育てて参りました。「いい牛を育てる」といってもひとえに様々な方法があります。例えば、エサの種類もそうですし、ストレスのない環境、健康管理もそうでしょう。しかしながらどんなに人間がいいものを育てようとあれこれ策を講じても、結局当の牛そのものが健康であろうとする気持ちがとても重要な要素となってくるのです。
そのためには牛の大きな体を支える脚の健康を整えることで、元気な牛を育てたいと願い、削蹄師として松阪牛の繁栄に尽力してまいる所存です。
株式会社 ホープ宗林 代表 宗林誓子
畜産に関わっていない方々にとっては聞きなじみのない言葉だと思いますが「削蹄」という言葉をご存知でしょうか。削蹄とは、一言でいうと「牛の爪切り」のことです。牛に爪切りが必要なの?と不思議に思う方も多いでしょうが、牛は一般に運動量が少ないため、一か月に6ミリもの爪が伸びるのです。重たい体を細い脚で支える牛にとって伸びた爪で一日を過ごすことはストレスのもとにもなりますし、怪我もしやすくなります。そこで、定期的に牧場では牛の爪を切るのです。削蹄には機械で行う場合と手作業で行う場合の2種類があります。機械のほうが手軽で素早くできるのですが、機械での削蹄は牛にとってストレスが大きく、また牛が暴れてケガをし、牛そのものを使い物にならなくする危険も伴います。
だからこそ、質の良い松阪牛を育てるためにはプロの削蹄師による爪切りが必要となってきます。
削蹄をするタイミングですが、一般的には年に2回ほど行われるのですが、必要に応じてそれ以上の削蹄が必要です。上質な松阪牛を一頭でも多く育てるためには、それぞれの牛に見合ったタイミングでの削蹄が必要とされています。
このように、大切な牛の健康を守るため、削蹄は削蹄師の手によって日々行われているのです。
ポイント:削蹄で一番難しいのは牛の脚上げ。牛に怪我をさせないようにコツをしっかり覚えておくことが肝心です。
削蹄の動画はこちら↓↓↓
株式会社 ホープ宗林では、恵まれた敷地と牛が伸び伸びと育つほどの優れた気候を利用して、ミカンや柿など農作物の生産、販売、加工などの事業も行っております。